調査官が努めるのは「原始資料」の把握!!

渡邊の写真
渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
公開日:2016年10月28日

納税者の中には、書類を改ざんすることにより脱税を図る人もいます。調査官は、常にそういうことが行われているかもしれないという立場で調査を進めなくてはなりません。税務職員はその職務の性格上、性悪説の立場に立たざるを得ないのです。

そのような中、調査官が税務調査を行う上でもっとも重要なポイントは、真実の事実関係を示す信憑性のある資料を把握するということになります。それに細工を加えることを想定することが困難と考えられる資料です。

国税内部ではこのような資料を「原始資料」と呼んでいます。

具体的には、税務調査では、請求書や契約書など会計的に処理される具体的な数値が記載された資料よりも更に真実の事実関係を示す資料として信ぴょう性のある「原始資料」の把握に努めます。

上述のとおり税務調査は性悪説の立場で行われますので、請求書や契約書には不正の手が加えられ、改ざんされているかもしれないと考えるからです。

「取引」が実現するまでに至る過程で作成される様々な関係資料を川の流れで例えると、契約書や請求書はもっとも下流で作成される書類となります。「原始資料」は改ざんが行われる蓋然(がいぜん)性が低いと想定される程度の上流にまでさかのぼった流域で作成される書類のイメージです。

「原始資料」を把握することができれば、それが示す内容が真実の事実関係であるとの前提で調査を進め、関係書類や会計-税務処理がそれと整合しているかどうかを検討します。

整合性がとれない矛盾点があれば、それが不正計算や処理誤りを把握する糸口になります。この「原始資料」の把握が何より重要なのはそういう理由によるものです。

何を「原始資料」として扱うかは調査官の判断によります。調査官は、日々、税務調査を行っており、提示される資料の信憑性を見抜く能力が鍛えられています。

とはいえ、悪質な脱税のケースでは、調査官が「原始資料」と判断した資料が実は納税者により捏造された資料ということも有り得えますから、どの資料を「原始資料」として認識するかの判断については調査官の経験や洞察力が必要とされます。

調査官の目を欺き(あざむき)とおすのは、なかなかできるものではありません。

 

≪税務調査に対応する専門チーム≫

国税の職員として税務調査に長年従事し、「税務署」だけではなく「国税局」の調査担当部局において高度な税務調査を行ってきた我々OB税理士チームは、税務調査のあらゆるパターンを経験しているため、個別の事案の特性を素早く理解し、国税当局に対する的確な対応が可能です。

【関連記事】⇒ 税務調査の種類

調査官が指摘する問題点について、正確な事実関係を一から洗い出し、その事実を基に理論(法)的な武装をすることにより国税当局との交渉が可能になります。

税務調査の立会いに専門性が求められるのは、国税当局に対し事案に応じた主張すべきポイントを的確に見出し、妥協せずしっかり主張しなければならないからです。

【関連記事】 ↓

税務調査に関する不安があれば、元調査官であるOB税理士だけで構成された我々「税務調査対策」専門チームにお問い合わせください。

プロ集団として調査の状況に応じた高度なサポートを全国に提供しています。

 国税局OB税理士による「税務調査対策」専門チーム 

調査官目線で模擬的な実地調査を実施する「税務監査」も対応しています。社内監査では困難な不正経理の把握や税務リスクの測定について専門的なノウハウを持って取り組みます。

 OB税理士による税務監査

私たちのチームが、税務調査に対して、どのようにして対策・対応するか、こちらのページをぜひご覧ください。

 

全国対応・緊急案件対応

神戸を中心に大阪、東京、名古屋に国税OB税理士を配置しています。

地域によっては遠距離移動を伴いますが、全国の税務調査に対応します。

また、調査官が突然、無通知でやってきた場合や既に調査が始まっている場合などの緊急案件にも年中無休で対応しています。とりあえずご一報ください。

税務調査の立会いは
年中無休、土日祝対応
緊急案件OK

渡邊の写真
元国税調査官の税理士:渡邊 崇甫
  • 税務署から税務調査に関する連絡があった
  • 調査官が突然、無通知でやってきた
  • 既に調査が始まっている場合

いますぐご連絡ください

  • 税務署から税務調査に関する連絡があった
  • 調査官が突然、無通知でやってきた
  • 既に調査が始まっている場合

お気軽にお問合せください

元国税の税理士だから
税務調査対策が万全

専門性の高い国税職員経験を
活かした万全な対策。