中小企業退職金共済(通称:中退共)

2008年10月、従業員の退職金となる中小企業退職金共済(中退共)に加入しました。

以下、当社従業員の事例をご紹介します。

加入時期 2008年10月(35歳)
掛金 3万円/月
受け取り時期 従業員が退職予定の65歳(2038年)
受け取り金額 1233万5320円
払込金額の合計 1068万円
利回り 115%
特徴
  • 掛金が全額損金

中退共に加入した目的

当社の節税は「次の利益を出すための投資」を目的としています。

具体的には、「従業員が、もっと高いパフォーマンスを発揮したくなる動機づくり」への投資です。

そのために、この12年間で累計9億円、約55の商品に投資をしてきました。

その結果、20年先までの経営基盤を盤石にすることができました。

本サイトは、節税商品探しに苦しんでいる経営者さんのために、当社が経験を語ることを目的としています。

中退共に加入した4ヶ月前に、同じ特徴を持つ「特定退職金共済(通称:特退共)」に加入しました。

このころは、「今日、明日の生活費を稼ぐため」だった創業期を超え、老後の備えを意識しはじめた時期でした。

まだまだ事業を発展させるため、従業員に投資することを検討した際、目先の給与UPよりも「退職金、年金」の準備を通して将来に対する投資を堅実に行っていきたいと考えました。

そこで従業員に対して「数万の給与UPだと、無駄遣いしてしまわないか?だったら老後の備えとしてはどうか?」というヒアリングをしました。

合わせて、「今後の人生を踏まえると、不足感をバネにしてほしい」と伝えました。

全員が「老後の備え」を選択したので、加入することになりました。

今回は、その退職金の上乗せとなります。

中小企業における大卒の退職金平均は、1203万円であるなかで、特退共で受け取れる金額は、65歳になる頃で約1146万円です。

中退共に加入することで、受け取れる金額は合計約2380万円となり、一般の退職金平均の約2倍になります。

「普通の会社以上」の待遇をすることでより会社と従業員の結びつきが強くなると代表は考え、退職金の強化を目的にこの制度へ加入しました。

以下は、共済機構から送付される共済手帳です。

退職金共済手帳

中退共の特徴

中退共は、中小企業退職金共済法に基づき、厚生労働省の管轄で運営されています。

この制度の特長は、以下のとおりです。

  • 掛金が全額損金扱いとなる
  • 厚生労働省の所管となるので安全・確実
  • 掛金の一部を国が助成

掛金は1口5000円/月からです。最大3万円/月までで5000円単位で自由に設定ができます。

従業員1人につき、5000円を上限に加入後4ヶ月目から1年間、掛金月額の1/2を国が助成してくれます。

勤続30年で1200万円以上を支給

毎月の掛金を3万円で積立てた場合、中退共では中小企業の退職金の平均と同等の金額が支給されます。

勤続30年 定年(勤続38年)
退職金の平均金額(高校卒) 677万円 1126万円
退職金の平均金額(大学卒) 852万円 1203万円
中退共 1263万円 1669万円

勤続30年で積立総額1080万円に対して約1263万円、
勤続38年では積立総額1368万円に対して約1669万円となります
(掛金30,000円/月の場合)

全額損金かつ掛金に対して100%以上になる点がメリットです。

給付金シミュレーション

受け取れる金額は掛金と年数によって異なります。

1年未満は給付金がなく、3年目までは掛金と同じか下回りますが、4年目からは掛けた額以上の給付金を受け取れるようになります。

加入期間 給付額(基本退職金)
掛金5,000円 掛金20,000円 掛金30,000円
1年未満 0円 0円 0円
1年 18,000円 72,000円 108,000円
4年 240,850円 963,400円 1,445,100円
10年 632,800円 2,531,200円 3,796,800円
20年 1,333,300円 5,333,200円 7,999,800円
30年 2,106,550円 8,426,200円 12,639,300円
38年(定年) 2,782,350円 11,129,400円 16,694,100円
40年 2,958,950円 11,835,800円 17,753,700円

退職金として受け取る際にかかる税金については、パートナー税理士の渡邊税理士よりご説明していただきます。

退職金受取時の税金について

渡邊 崇甫 国税局OB税理士
渡邊 崇甫

税理士の渡邊です。

サクセスフューチャーの従業員を例に税金のシミュレーションをしてみます。

中退共の退職金は、直接従業員に支払われます。

退職金は所得税の対象ですが、退職所得控除があるので、ほとんどの場合は税金がかかりません。

控除額の計算方法は以下のとおりです。

  1. 勤続年数20年以下の控除額
    40万円×勤続年数
    ※この計算の結果、80万円に満たない場合、控除額は80万円
    ※中退共における勤続年数とは、納付年数を指す
  2. 勤続年数20年以上の控除額
    800万円+70万円×(勤続年数-20年)
    ※中退共における勤続年数とは、納付年数を指す

サクセスフューチャーの従業員は……

2008年中退共加入、退職時2038年なので、勤続年数は30年。
よって、勤続年数20年以上にあたります。

また、2008年に掛金1万円でスタートし、半年後に3万円へ増額しているので、退職金は1233万5320円です。

800万円+70万円×(勤続年数30年-20年)=控除額1500万円

控除額1500万円 > 退職金1233万5320円なので、税金はかからないということになります。

全額損金による節税効果

掛金は従業員ごとに5,000円から30,000円までを選択し、全額損金となります。

掛金30,000円なら、従業員一人につき年間36万円が経費に。法人税を34%とすると122,400円の節税効果が得られます。

さらに全従業員分となれば、より多くの額を経費計上できますので、節税額も大きくなります。

掛金3万円×12か月=36万円×全従業員分を経費計上できる

特退共との併用

高嶋麻由 サクセスフューチャー
高嶋 麻由

渡邊先生、ありがとうございました。

解説を高嶋に交代します。

前述にあるように、同じ特徴を持つ特退共に加入しています。

中退共加入企業の調査では、退職金制度を「中退共しか準備していない」企業は65.5%に上るとのこと。

そんな中、特退共とあわせて加入すれば、さらなる差別化が期待できます。

当社のケースでは、勤続30年の従業員が中退共および特退共から受け取れる金額は以下のとおりです。

  • 中退共で受け取れる金額:1233万円
  • 特退共で受け取れる金額:1146万円

合計2379万円が受け取れます。

受け取れる金額は、中退共の方が多い上に助成金も受けられることから、まずは中退共へ加入したのちに特退共へ加入するとよいかと思います。

中退共の副次的効果

加入した従業員の安心を満たすだけでなく、これから入社する人にも影響を与えます。
求人募集時に「退職金あり:中退共、特退共」と書けるからです。

バブル崩壊以降、「会社も従業員も一心同体」という空気が薄れ、退職金制度を廃止する企業が増えてきています。

退職給付制度がある企業の割合(企業規模別) 退職給付制度がある企業の割合(企業規模別)

だからこそ、退職金制度を導入し、働く人から「選ばれる会社」になれると考えています。

中退共だけが理由ではないですが、当社は採用に困ったことがありません。
※ハローワークの求人票には「中退共の加入をチェックする項目(退職金共済)」があります。

加入手続きは簡単

申込書を金融機関、委託事業主団体、委託保険会社に提出していただければ加入できます。

掛金はご指定口座からの口座振替となります。

加入した効果

特退共と同様、「自分の将来のため」という自覚はあっても、まだまだ先のことなので安心や満足といった実感は湧いてこなかったようです。

一方で、代表が期待したように、不足感がモチベーションにつながりました。

しかし、その際、単に不足感だけを強めたわけではありません。

中退共および特退共の他、この前年には従業員に社用車を提供したり、デスクワークのため座り心地がよくて疲れづらいイスを従業員へ用意したり、眺めのいいタワーマンションへの移転などモチベーションUPへ繋がる投資を同時に行ってきました。

それ以降も、「健康・安全面での保障」「生活、仕事環境の向上」などの観点から従業員の人生を真剣に考え、そのときどきに必要な投資をしてきました。

その積み重ねにより、従業員は「会社がこれだけ自分の将来のことを考えてくれている」という意識や感謝が芽生え、会社と従業員の信頼関係の強化ができました。

以下、従業員の福利厚生として当社が投資をした節税の一部を紹介します。

退職金をはじめとした従業員への投資は、「個人と組織が共に成長する関係の構築」が目的です。

もし、まだ特退共に加入していない場合、御社のさらなる利益、発展のためにまずはこちらの加入をご検討ください。

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