国際課税原則の重要キーワード「PE」

国際課税原則とは、「(1)自国の会社や個人が海外で稼いだ所得(内外)」や「(2)外国の会社や海外に居住する個人が自国で稼いだ所得(外内)」に対する各国共通の課税の在り方をいいます。

(1)及び(2)についての世界共通の課税ルール=国際課税原則
  (1)自国の会社や個人が海外で稼いだ所得(内外)
  (2)外国の会社や海外に居住する個人が自国内で稼いだ所得(外内)

そして、この国際課税原則を知るうえで重要なキーワードとなるのが「PE」です。

PEとはPermanent Establishmentを略した言い方であり、日本語では「恒久的施設」と訳されます。事業を行うための一定の場所・拠点(支店、営業所、工場など)がPEに該当します。

上記(2)の外国の会社や海外に居住する個人が自国内で稼いだ所得に対する課税について、それが事業活動(商品や製品の売買、役務の提供)から得られる所得(=事業所得)である場合、自国内に「PE」がなければその国は課税することができません。この「PEなければ課税なし」というのが国際課税原則の最も重要なルールになります。(注)
(注)利子、配当、ロイヤリティなどの収入に係る所得についてはPEがなくても課税対象となります

例えばX国のA社が、Y国のB社に商品を販売した場合、A社のPE(支店や営業所など)がY国になければ、その取引から生じるA社の所得についてY国は課税することはできません。逆にA社のPEがY国にあり、そのPEの活動を通じてB社と商品販売に関する契約を締結した場合、Y国はその取引から生じるA社の所得に対して課税することができます。

このPEですが、主に3つの類型に分類されます。

・ 支店、営業所、工場など(支店PE)
・ 長期建設現場(ゼネコンなど建設業者が対象)(建設PE)
・ 継続的に契約を代行する代理人(代理人PE)

上記の支店PEには従来、「倉庫」は単にモノを管理・保管するためだけの造作物であり、準備的・補助的な機能しかなく経済的な活動の拠点とまではいえないとの認識から基本的にPEに含まれていませんでした。したがって、IT通信販売を手広く行うアマゾンなどのガリバー企業は、日本国内に大規模な「倉庫」を有して我が国の消費者に商品を販売し莫大な所得を稼いでいたにもかかわらず、「倉庫」はPEに該当しないという認識のもと、「PEなければ課税なし」の国際課税原則にのっとり日本の税務署は課税することができませんでした。

国際課税原則
・「PE」なければ課税なし
・「倉庫」は準備的・補助的な機能しかなく基本的に「PE」に該当しない

「倉庫」は「PE」に該当しないという固定的解釈の呪縛から国際課税原則が解き放たれない限り、IT通信販売のガリバー企業に対する商品販売地(国)における課税は困難で、所得の発生地というべき商品購入地域における適切な課税が行われていない状態が生じていました。

そこで、国際課税原則を改正し(OECDの租税委員会が中心となり推進)、「倉庫」とはいえ、その「倉庫」が単なるモノの保管するためだけの準備的・補助的な機能にとどまるものではなく、その所得を獲得する上で本質的な機能を果たしているものである場合はPEとして扱うように「倉庫」に対するPEの概念の変更がなされました。日本の税法も平成30年の改正でその国際課税原則に適合する規定ぶりに「PE」の定義が改正されました。

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