調査官の失礼な言動が許せません・・・・我慢するしかないのでしょうか?

先般、会社に税務調査が入りました。

調査中の調査官の発言で、いくつか腹立たしい思いをしました。今でも腑に落ちないです。

○ 役員報酬について

月額20万円支払っている役員報酬について、「この役員の報酬額は高すぎる」と言われました。

この役員は創業者である前社長の妻で、常勤役員です。創業時から会社にも在籍しており、現在でも会社経営の舵取りを担っており、会社にとってなくてはならない存在です。そういった業務内容をきちんと聞き取りもせずに好き勝手な印象を言い放つのは公僕としていかがなものかと思いました。

○ 期末未払賞与について

また、社員への期末賞与についても心無い言動を放ちました。

「賞与を支給すること、支給額はいくらであるかを期中に全社員に周知していること」が未払賞与を計上する要件であることを知っていたため、実際に、期末までに全社員に対し、支給する旨及び支給額を通知していました。

そして調査中、調査官がある社員に対して抜き打ち的に「期末までに賞与の通知を受けたのを覚えているか」と質問しました。その社員は、覚えている旨回答したのですが、その回答を得た調査官は「半年も前のことを覚えているとは思えませんけどね。調査が来るというので、会社から言わされていませんか?」と言いました。

?社員がきちんと回答したにもかかわらず、「覚えているとは信じがたい」などと言い放ち、あやうく期末賞与を経費から外されそうになりました。

 

こんな調査官の発言に対し、税務署へ苦情をしようと思いましたが、税理士から「今後のこともあるからやめておいたほうがいい」と止められました。

侮辱されたことについては泣き寝入りしなくてはいけないのでしょうか?

調査官の態度はよくありませんね。

OB税理士である私も調査官として多くの税務調査を担当してきましたが、納税者との会話のやり取りには結構神経を使ったものです。税務調査は納税者の協力によって行うことができる任意調査です(査察部の調査=強制調査を除いて)。納税者と本筋以外のところでもめるとスムーズに調査が行えなくなり調査官自身にとってもマイナスですから。無駄な摩擦は極力回避するのが賢明だと思っていました。調査官目線で言うと、問題があると思われる取引に関する質問の仕方についても穏やかに丁寧に矛盾点を説明していけば、納税者は最後には「すいません・・・」と誤りを認めてくれるはずですから。

ご質問にある役員報酬に関しては、過去の功績ではなく現在の勤務状況が問題となります。おそらく、勤務実態がないにも関わらず、役員報酬を計上していると考えたのでしょう。会社としては勤務実態を証明するものを示すべきだったと考えます。期末賞与に関しては、事前に支給する旨を社員にメールなど後から客観的に証明できる書類を残しておくべきでしたね。口頭で通告したということであれば、調査官が不審に思う気持ちも分かります。だからといって調査官はご質問にあるような言動は絶対するべきではありませんが、本来あってもよさそうな証拠書類の提示がないのは納税者の責任です。それがお互いのストレスを生む原因となるのです。

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元国税調査官の税理士:渡邊 崇甫
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このQ&Aの回答者

渡邊 崇甫税理士(元国税局調査官)
これまでの経歴
  • 国税局 調査第一部 国際調査課
  • 国税局 調査第一部 特別国税調査官
  • 国税不服審判所(本部)
著書

元国税の税理士だから
税務調査対策が万全

専門性の高い国税職員経験を
活かした万全な対策。