相続税は、相続が発生してから10ヶ月以内に申告および納税する義務があります。その期限を法定申告期限と呼んでいます。
半年経過してるならなら、もうあまり時間の余裕が無いと言えます。
ただ、相続税はすべての相続について課税するわけではなく、相続財産の合計額が「基礎控除」の額超えたときに初めて申告納税義務が生じます。
基礎控除は、 「3,000万円+600万円×法定相続人の人数」 で算定されます。
ご質問の場合、法定相続人は2人ですので、基礎控除の額は 3,000万円+600万円×2=4,200万円 となります。
したがって、相続財産が4200万円を下回るようであれば、相続税は生じませんので申告納税義務はありません。
4,200万円超えるのであれば、法定申告期限内に申告納税しなければならず、期限を過ぎてしまうと、本税のほかに加算税及び延滞料が生じます。
遺産分割協議が法定申告期限内に間に合わない場合は、とりあえずは民法に規定する法定相続割合により各相続人が遺産を取得したものとして相続税の計算をすることとなります。その後、遺産分割が確定し、課税額に異動を生じた場合は更正の請求(分割から4ヶ月以内)ができることとなっています。また税務署長は、その更正の請求に基づき相続税の減額更正を行った場合は、法定相続分以上に財産を取得した他の相続人に対して相続税の更正又は決定することができることになっています。
弟様に相続税の申告期限が迫っていることを告げて遺産分割協議に応じるようお願いし、それでもだめなら、家庭裁判所の遺産分割の調停の手続きを利用することを検討する必要もあると思います。