東芝の不正経理・・・・「脱税」と「粉飾決算」どちらが悪質

2014年までの7年間に1562億円の利益を水増ししていた東芝の巨額不正経理事件。
平成27年7月21日に公表された東芝の第三者委員会の調査報告書には、辞任した田中久夫社長、佐々木則夫副会長、西田厚聰相談役の歴代3トップ主導による、

・利益のかさ上げ
・前倒し計上
・負債記録の先送り

などの組織的な会計操作の実態が露わにされています。

前年対比や目標予算の達成など、社内のノルマを達することが至上目的となり、会計ガバナンスを軽視した結果だと考えます。

「脱税」は国税当局を欺き、税額を不当に過少申告するものですが、この東芝が行った不正経理による「粉飾決算」は株主や債権者、その他利害関係者を欺き、経営成績を過大に公表するもので、双方とも決して許されるべきものではありません。

利益の過少計上か過大計上かの相違であり、不正経理を基に行われる点で双方共通しており悪質さのレベルは同等と言えるのではないでしょうか。