不祥事に関連した役員給与の減額について(税務上の取扱い)

建設業を営む法人の総務を担当しています。

先般、当社の部長級の社員が不祥事を行ったため、その社員が属する部署の統括責任者である役員に対し監督不行届きの責により給与を一定期間減額することを決定しました。

ところで税務上、役員の給与については損金算入について一定の制限があり、月々の給与については毎月同額でないと損金算入ができないものと認識しております。

上記のような不祥事に関連する役員の減給について、税務上の取扱いはどのようになるのでしょうか?

おっしゃる通り、役員の給与については毎月同額の給与でないと損金の額に算入されません。これを「定期同額給与」といいます。(法法34①一)

この定期同額給与については、次の事由により場合に限り金額を変更することができます。

  1. 事業年度開始の日から3月を経過する日までにされた金額の改定(法令 69①一イ)
  2. 役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大な変更その他これらに類するやむを得ない事情(臨時改定事由)によりされた金額の改定(法令69①一ロ)
  3. 法人の経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由(業績悪化改定事由)によりされた金額の改定(法令 69①一ハ)

ご質問にある不祥事に関連する役員の減給の場合、それが上記2の臨時改定事由に該当するかどうかが問題となるところです。

臨時改定事由については、法人税法基本通達9-2-12の3で以下のような具体的なケースを例示しています。

  • 定時株主総会後、次の定時株主総会までの間において社長が退任したことに伴い臨時株主総会の決議により副社長が社長に就任する場合
  • 合併に伴いその役員の職務の内容が大幅に変更される場合をいう。

これらの具体例の延長線上で考えれば、会社の役員が不祥事等を起こした場合、あるいは部下の社員の不祥事に係る管理責任として、役員給与の額を一定期間減額するというようなケースにおいて、その減額が社会通念上相当と認められる範囲のものであるときは、その減額改定についても臨時改定事由に該当すると考えることができます。

したがって、お尋ねの事例の場合、当減給された役員について、減額前の給与、減額後の給与ともに損金の額に算入できることとなります

 

 

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このQ&Aの回答者

渡邊 崇甫税理士(元国税局調査官)
これまでの経歴
  • 国税局 調査第一部 国際調査課
  • 国税局 調査第一部 特別国税調査官
  • 国税不服審判所(本部)
著書

元国税の税理士だから
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