父母や祖父母など直系尊属からの贈与 により、自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等の対価に充てるための金銭(住宅取得等資金)を取得した場合におい て、一定の要件を満たすときは、一定の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となる「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度が適用されます。
お尋ねの場合、結局、義妹さんは義母から取得した贈与資金を住宅取得等資金として使わなかったということですので、「住宅取得等資金の贈与税の非課税」が適用されない一般の贈与として扱われます。
贈与税の申告と納税は、財産をもらった人が、もらった年の翌年の2月1日から3月15日までにすることになっています。それを経過していれば、脱税とはいいませんが、無申告の状態になっています。
相続税額は、贈与を受けた金額から基礎控除額110万円を差引いた金額に税率を掛けて算出されます。
お尋ねのケースでは、相続税は177万円となります。
(1,000万円-110万円)×30%-90万円=177万円 (直系尊属からの贈与に適用される特例税率によります。)
税務署にばれるばれないをお考えなら、ばれるものとして考えた方がよいでしょう。申告納付を放置して、それがばれた場合には、上記の相続税の他、加算税、延滞税というペナルティが課され、結局、無申告は割に合わないからです。申告期限を過ぎてしまって期限後の申告になれば、「期限後申告」扱いになりますが、自主的に申告すれば5%の無申告加算税で済みます。
なお、参考にまでですが、「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度の適用を受けるためには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に計算明細書、戸籍の謄本、住民票の写し、登記事項証明書、新築や取得の契約書の写しなど一定の書類を添付して、納税地の所轄税務署に提出する必要があります。