C航空のオペレーティング・リースへの投資

当社は、2018年9月にC航空のオペレーティング・リースに投資しました。

2016年~2019年にかけて、5つに合計1億6千万円を投資した3つ目にあたります。

投資時期 2018年9月
投資金額 3871万円
回収金額 4433万円
回収時期 2027年
特徴
  • 2年で償却
  • 1年目85%、2年目15%の償却
  • 売却時に賃料と売却益の合計100%以上回収

早期に償却でき、売却時に一気に100%以上回収できることが特徴です。

しかし、航空会社が経営破綻したため、投資額の51%しか戻ってこない結果となりました。

この投資は、オペレーティング・リースに投資した5回のうち、唯一の失敗例となります。

オペレーティング・リースへの投資を検討するにあたり、参考資料としていただけたらと思います。

航空機オペレーティング・リース事業のスキーム

投資から繰り延べが完了するまでのスキームは以下のようになっています。

  1. リース会社が匿名組合を作り、投資家を募る
  2. 投資家(当社)が1口単位で出資する
  3. 匿名組合は、そのお金で航空機を購入し、航空会社へ貸し出す
  4. 出資金は初年度85%、2年目15%で100%償却
  5. リース期間満了時(10年後)に114.9%を回収する
  6. これで繰り延べが成立する

事業の特徴

  • 出資者は最低3000万円から参加でき、数十億まで可能
  • 支払い回数は1回きり
  • 短期償却が可能
  • 100%以上の利回り

2018年に投資したプラン

航空会社
C航空
償却期間
2年
償却率
年数 償却率
1年目 約85%
2年目 約15%

上記のとおり、2年間で全額が損金になります。

※機密保持契約があるため少し数字をアバウトにしています。

回収スケジュール

一定期間経過すると、航空会社が機体を買い取る権利が発生します。

このケースの場合、C航空は「9年6ヶ月後」に買い取るタイミングが準備されていました。

9年6ヶ月後までの回収スケジュール
経過年数 収益 利回り
2018年(初年度) 0円 0%
2023年(5年目) 0円 0%
2027年(10年目)
売却
44,330,000円
(予測)
114.9%

この商品の繰り延べ効果については、パートナー税理士の渡邊先生が解説します。

税理士が解説する、オペレーティング・リースの繰り延べ効果

渡邊 崇甫 国税局OB税理士
渡邊 崇甫

国税OB税理士の渡邊です。

サクセスフューチャーが投資したオペレーティング・リースの繰り延べ効果を解説します。

投資時期
2018年9月
投資金額
3871万円
償却年数と償却率

投資した全額は2年かけて損金になります。

年数 償却率
1年目 約85%
2年目 約15%
合計 100%
損金計上額と節税効果

サクセスフューチャーは、直接航空機を購入するわけではありませんので、損金計上額に投資時期が影響することはありません。

よって、サクセスフューチャーの決算月は10月になりますが、損金は以下のとおり計上でき、初年度から大きな節税効果が得られました。

年度 損金計上額 節税効果
※34%にて計算
2018年 約3290万円 約1118万円
2019年 約580万円 約197万円
合計 約3870万円 約1315万円

当社が投資を検討する際に意識した点

渡邊先生、ありがとうございました。

当社が意識したポイントは以下の点です。

  1. 投資する対象は飛行機や大型船舶を選ぶこと
    大手販売会社が取り扱っているため
  2. 賃借人(この場合、航空会社)の選択
    本事業は元本保証ではないため

本事業は大手販売会社が取り扱っているので、比較的安心して投資できました。

リスクとしては、外貨建てにつき為替リスクがあることと、元本保証でないところです。
たとえば、買い取られずに満期が来た場合に市場での売却価格が低くなったり、航空会社が倒産した場合、全額または一部が回収できない可能性があります。

オペレーティング・リースには5回投資していて、今回は3回目です。

今回は、初回のA航空の回収率(100.5%)よりもが高い航空会社(114.9%)を選択しました。
これが失敗につながることになります。

破産、投資金額の51%を回収するまでの流れ

破産、投資金額の51%を回収するまでの流れ簡単に説明します。

  • 2019年:格付S&PがB(安定的)からCCC+(ネガティブ)に引き下げ
  • 2019年:資金繰りが悪化し、リース料の支払いが滞る
  • 2020年:破産申請
  • 2022年:機体売却

機体を売却したお金を分配されたのが、投資金額の51%でした。

この投資はドル建てにつき、円に換金する際は円安の影響で投資金額の61%である2,360万円となりました。

失敗の原因

利率が高い方が元本割れリスクが高いとは言うものの、大手販売会社が取り扱っているから大丈夫だろうと考えて投資しました。

当社の節税の目的は、「絶対につぶれない会社にするために、未来の売上を作ること」です。

以下のように投資したのは、「2031年まで安泰」という状況を作ろうとしていたからです。

投資時期と回収時期

投資金額の100%以上になれば嬉しいですが、それはプラスαです。

利率の高さよりも安定を選択した方がよかったと反省し、その後は安定を重視した繰り延べをするようにしました。

サクセスフューチャーは61以上の商品への投資実績あり

2008年以来、100万円からできるLED照明事業をはじめ、保険や民泊、航空機など、さまざまな節税商品に累計10億1464万円を投資してきました。

当サイトでは、継続的に成果を出している商品のみを紹介しています。

投資実績を時系列で紹介しておりますので、ぜひご参照ください。

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