オペレーティングリースが失敗した事例はどんなケースがあるでしょうか。

オペレーティングリースの節税で失敗事例にはどんなケースがあるでしょうか。

これまでの失敗事例には、航空会社の倒産や売却金額が期待よりも下回り元本が毀損したケースなどがありますが、当社は航空会社の経営不振による事実上の経営破綻を経験しましたので、その事例をご紹介します。

あるとき、航空会社の経営状況の悪化によりリース料が回収できない事態が生じました。

航空会社とリース元である匿名組合で協議しましたが、その後事実上の経営破綻となりました。

経営破綻した場合、飛行機は人々の生活に必要なインフラなので、他の航空会社や国などが救済し再建に向けて経営を継続することがよくあります。

当社のケースでも、大手航空会社が資金協力をし再建に向けて進んでいました。

しかし、新型コロナウィルスが流行した時期でしたので、航空業界全体の業績が落ち込み、途中でサポートが受けられなくなりました。

通常であれば以下の2つのいずれかの措置を取ることで資金回収をすることになりますが、コロナ禍の影響でいずれも得策ではありませんでした。

  1. 匿名組合は航空会社より機体を返還してもらい、市場に売る
  2. 匿名組合は航空会社より機体を返還してもらい、新たな借り手を探す

その理由は、機体の返還を受けてもすぐに借り手および買い手が見つかるとは言えない状況だったからです。

その間、機体の修繕費用、保険料、駐機費などさまざまなコストがかかります。

これらの費用は、出資者に請求されます。

出資者の被害を最小限に抑え、無事にこの投資を終えることを考えた際に、匿名組合はもう少し世の中の状況がよくなるまで現在の契約を続けるのがベストだと判断し、匿名組合側で航空会社の再建へ向けた対策である弁護士法人を起用するに至りました。

なお、こちらの弁護士費用につきましても追加出資の対象となります。

当社が負担する費用は、約3000万円の初期投資に対して数十万円くらいになるだろうと言われています。

上記は、2020年11月時点での状況となります。

このまま航空会社が経営を立て直しリース契約が継続されれば、当社は元本は回収できて追加出資のみで済みます。

また、新たな借り手が見つけられた場合も同様です。

残りは、市場で売却することになった場合、元本割れの可能性と追加出資という結果になります。

現時点で、当社にとってこの投資は失敗です。

最新の状況等より詳しいお話をご希望の場合は、お問合せください。

また、すべての当社が投資したオペレーティングリースも以下にてご覧いただけます。

このQ&Aの回答者

渡邊 崇甫税理士(元国税局調査官)
これまでの経歴
  • 国税局 調査第一部 国際調査課
  • 国税局 調査第一部 特別国税調査官
  • 国税不服審判所(本部)
著書

このQ&Aの回答者

渡邊 崇甫税理士(元国税局調査官)
一般的な企業税務はもちろんのこと、国際税務、組織再編、金融取引等、税務上の取扱いが困難・複雑とされる分野についても実務ノウハウを蓄積。
これまでの経歴
  • 国税局 調査第一部 国際調査課
  • 国税局 調査第一部 特別国税調査官
  • 国税不服審判所(本部)
著書