逓増定期保険3回めの名義を変更した事例

より盤石な体制作りとして、保険の役目を終えた2017年3月に加入した3回めの逓増定期保険を個人に名義変更した事例をご紹介します。

保険契約を個人に名義変更をすることで、返戻率のピークを迎えた保険を会社に残すのと同等もしくはそれ以上の利益を個人に残すことができるようになります。

2015年~2017年にかけて加入した合計4つの「逓増定期保険」(総額2億1320万円)のうち、3つめにあたります。

加入時期 2017年3月
年間保険料 6,212,100円
名義変更時期 2019年3月
名義変更後に残せる割合 63%
2019年2月の国税庁通達により、現在この保険は販売されておりませんが、「出口戦略がなくても臨機応変に対応できた体験記録」としてお読みください。

この保険の返戻率の推移

この保険の返戻率の推移は以下のとおりです。

年間保険料は、約620万円です。

逓増定期保険の返戻率一覧。5~7年目で解約すれば100%近い金額が戻る

名義変更のながれ

名義変更は、以下の手順で行います。

  1. 2年目まで会社が保険料を支払う
  2. 2年目、社長個人が額面の23.3%で保険を買い取り、名義変更する
  3. 個人に移転後、自動振替貸付制度を使い3年間の保険料を支払う
  4. 5年目、返戻率が94%まで上がる
  5. 解約する
  6. 解約返戻金から貸付分が差し引かれた金額を受け取る
ピーク前年に会社から個人に名義変更し、ピークで解約する

会社と個人が支払う具体的な金額

2年目で買い取る
  1. 2年目まで会社が保険料を支払う
    累計1242万円(年間保険料6,212,100円×2年)
  2. 3年目の保険料を支払う直前(2019年3月)に社長が買い取る
    289.5万円(12,424,200円×23.3%)
  3. 残り3年(2019年~2021年)の保険料は貸付制度を利用
    1863万円(年間保険料6,212,100万円×3年)

残り3年の保険料は、本来社長個人が支払うものです。

しかし、1800万円という金額のハードルは高いので、自動振替貸付(APL)という制度を活用することにしました。

自動振替貸付制度(APL)とは、解約返戻金を担保に保険料の貸付ができる制度です。
解約時、返戻金から「貸付金額+利息」が差し引かれます。

これで2021年、返戻率94%になった2920万円を社長個人が受け取れます。

現在の支払い状況

現在は、自動振替貸付制度にて4年目(2020年)の保険料を支払ったところです。

この間も、保険料の納付書が個人宛に送付されますが、支払う必要はありません。
納付期限までに保険料を払わなかった場合、自動的にAPL制度が適用されます。

残り1年、同じように振替制度にて保険料を支払えば、返戻率が94%まで上がり、2920万円を受け取れるようになります。

個人で返戻金を受け取って解約をすれば、いくらの利益が残るかシミュレーションしてみます。

解約したお金は一時所得となり、税制優遇が適用されます。

税金の計算は、パートナー税理士の渡邊さんからご説明いただきます。

税理士が解説する「解約後に残るお金」

渡邊 崇甫 国税局OB税理士
渡邊 崇甫

税理士の渡邊です。

社長個人が解約返戻金を受け取ったあと、残る金額をご説明します。

APL制度を利用した場合、解約時に返戻金から「貸付金額+利息」が差し引かれます。

返戻金から「貸付金額+利息」が差し引かれた後に残る金額と、最終的に残る金額は以下のとおりです。
(返戻金は総合課税のため、給与所得がある場合は合算して課税されますので、所得額に応じて変動します。)

  1. 返戻金から「貸付金額+利息」が差し引かれて残る金額
    943万円
    解約返戻金2920万円-(3年間の貸付金額1863万円+利息114万円)
  2. 解約返戻金から税金を引いた金額
    790万円
    解約返戻金943万円-所得税・住民税153万円
    ※所得税は33%、住民税は10%にて計算
税金の詳しい計算方法はこちら
  1. 一時所得の金額={総収入-その収入を得るために支出した金額-特別控除額(最大50万円)}÷2
    [2920万円-(1863万円+289万円)-控除50万円]÷2=359万円
  2. 所得税
    359万円×33%=118万円
  3. 住民税
    359万円×10%=35万円

投資したお金に対してどのくらいのお金を残せたのか

高嶋麻由 サクセスフューチャー
高嶋 麻由

渡邊先生、ありがとうございました。

解説を高嶋に戻します。

当社代表は、この先、繰り延べる必要がない状況かつ会社の資産も十分と思える状況から、個人へ名義を移転して個人資産を強化する方法を選びました。

個人に名義を移転したことにより、法人で解約をして会社にお金を残した場合と比べてどれだけのお金を残せたか比較してみます。

名義変更をして個人にお金を残す場合

63%残せる

法人解約し会社に利益を残していた場合

ピークになる5年目まで保険料を支払い、5年目に解約(返戻率94%)

62.4%残せる

会社に利益を残していた場合、残る利益の割合は62.4%に対し、個人に移転した場合も63%とほぼ変わらない結果となりました。

当時会社は順調に進んでいて、内部留保もある中で、社長個人の資産形成も会社戦略の中で重要度を増していました。

会社が受け取ってから代表個人に報酬として払うと、ここからさらに所得税などがかかり、残るお金は約50%となります。

そのため、個人への名義変更を行い、効率よく資産を形成することを選びました。

払済終身保険へ切り替えることで、返戻金は増加していく

個人に移転させたあと、すぐに返戻金を使う用事がなければ、「払済終身保険」へ切り替えることで、必要なときまで保険を据え置きしておくことができるようになります。

この切替により、以下のようなメリットが生まれます。

  • 今後、保険料は支払わなくて済む
  • 利息がついていく
  • いつでも解約できる

個人への名義変更をし、払済終身保険になった実際の証券がこちらになります。

これで、出口戦略が不要で、いつまでも繰り延べることができる体制を整えることができました。

今後、有効な資金の使い道が見つかれば、事業資金として使いたいと考えています。

また、後進に道を譲ることができる状況になり、社長として役割を終えるときになって初めて、代表は自分のための退職金として解約をすることを考えています。

退職する65歳(2034年)には、99%の3075万円になる予定です。

「払済終身保険」へ切り替えることで、残せるお金はさらに増加します。

なお、名義変更後に切り替え手続きを忘れてしまうと、翌月以降も保険料の請求が個人にきてしまうので、注意が必要です。

当社では、返戻率のピークを迎える2021年、払済終身への切り替えを行う予定です。

個人の資産強化は、会社の基盤とのバランスが重要

当社では個人へ契約を移転する方法を選びましたが、他にも利益を残す手段があります。

それは、法人名義のままで契約を「失効」させるという方法です。

「失効」とは、保険料の支払いを止めることで、契約が失効扱いとなるものです。

つまり、ピーク時期を迎えた時に保険料の支払いを停止すれば、必要な時期までピークの返戻率のまま据え置くことができます。

個人に移転するか、法人に残すかという選択は、それぞれの資産状況のバランスだと考えています。

どちらか一方に偏っていては、絶対に潰れない会社と言えるだけの体力を作ることはできませんでした。

当社は、十分な会社の基盤ができたと判断した結果、個人の資産強化という方法をとりました。

御社は今どのような状況で、今後どうしていくべきか。絶対に潰れない会社づくりのために、当社が実施してきた経験をお話できますので、ぜひお問い合わせください。

サクセスフューチャーは55以上の商品への投資実績あり

2008年以来、100万円からできるLED照明事業をはじめ、保険や民泊、航空機など、さまざまな節税商品に累計9億円を投資してきました。

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