養老保険と中退共・特退共を組み合わせると退職金はどのくらい準備できますか?

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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従業員の退職金準備として養老保険への加入を検討しています。すでに中退共・特退共に加入していますが、養老保険を追加することでどのくらいの退職金が準備できますか?実例があれば教えてください。

組み合わせ方と加入時期によって大きく異なりますが、当社では中退共・特退共・終身保険・養老保険を組み合わせることで、従業員1人あたり約4,640万円の退職金を準備しています。

当社の退職金準備の全体像

当社は2008年から段階的に複数の制度・保険に加入し、退職金準備を積み上げてきました。

加入時期制度・保険目的
2008年中退共従業員の退職金基盤
2008年特退共中退共への上乗せ
2015年1回目の終身保険退職金の強化
2015年2回目の終身保険退職金の強化
2015年ドル建て養老保険退職金の強化・通貨分散
2015年円建て養老保険退職金の強化

これらを組み合わせた結果、従業員1人あたりの退職金準備総額は約4,640万円になっています。

中小企業の退職金相場との比較

中小企業における大卒の退職金相場は約1,138万円とされています。当社の退職金準備額はこの約4倍に相当します。


金額
中小企業の退職金相場(大卒)約1,138万円
当社の退職金準備総額約4,640万円
差額約3,502万円

「普通の会社以上の待遇」を実現することで、会社と従業員の結びつきを強め、高いパフォーマンスを引き出すことが当社の節税投資の根本的な考え方です。

組み合わせの設計において意識したこと

当社が複数の制度・保険を組み合わせた際に意識したことが3点あります。

① 無理なく払い続けられる金額で設定する

加入している保険・不動産・その他の支払いと合算して、資金繰りに支障のない範囲で各保険の保険料を設定しました。養老保険の払込期間を10年にした理由のひとつもここにあります。

② 特性の異なる制度を組み合わせる

中退共・特退共は掛金が全額損金・行政の運営という安定性があります。一方、養老保険は損金性が1/2ですが返戻率が高く、ドル建てと円建てを組み合わせることで通貨リスクも分散できます。

③ 段階的に積み上げる

一度に全額を準備しようとせず、会社の成長とともに少しずつ制度を追加してきました。2008年に中退共・特退共から始め、2015年に終身保険・養老保険を追加するという段階的な積み上げが、無理のない退職金準備につながっています。

損金性の比較

制度・保険損金性
中退共全額損金
特退共全額損金
養老保険(受取人:会社)1/2損金
養老保険(受取人:従業員)全額損金

養老保険は受取人の設定によって損金性が変わります。当社では満期時に会社が受け取り、退職金として支払う設計にしているため1/2損金となっています。

まとめ

養老保険を中退共・特退共と組み合わせることで、退職金準備の総額を大幅に増やすことができます。

当社の経験では、一度に大きな保険に加入するのではなく、無理なく払い続けられる範囲で段階的に積み上げることが長期的な退職金準備を成立させる上で重要だと感じています。どの制度・保険をどの順番で組み合わせるかは、会社の利益規模・資金繰り・従業員の年齢構成によって異なります。

当社の養老保険・退職金準備に関する体験談は以下のリンクからご覧いただけます。

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