掛金が損金になる従業員の退職金制度を教えてください。

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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掛金が損金になる従業員の退職金制度を教えてください。

当社が従業員に導入している退職金制度を3つ紹介します。

  1. 中小企業退職金共済
  2. 特定退職金共済
  3. 養老保険

それぞれ損金の割合がことなります。

「全額損金」「半分損金」に分けて説明いたします。

全額損金

中小企業退職金共済

国が運営している、従業員の退職金制度です。

会社が積み立てる掛金は全額損金になります。

共済金は、従業員へ直接支払われます。

掛金:月々5000円~3万円

★大学卒業後に加入、60歳退職で約1669万円(掛金3万円/月の場合)が支払われます。

特定退職金共済

国の承認を得て商工会議所と民間保険会社が運営する従業員のための退職金制度です。

会社が積み立てる掛金は全額損金になります。

共済金は、従業員へ直接支払われます。

掛金:月々1000円~3万円

大学卒業後に加入、60歳退職で約1491万円(掛金3万円/月の場合)が支払われます。

半分損金

養老保険

法人保険のひとつです。

全従業員を加入させることで保険料が損金扱いになります。

損金性は条件により異なります。

死亡保険の受け取り満期保険金(退職金)の受け取り損金性
従業員の遺族従業員全額損金
従業員の遺族会社1/2損金

▼当社加入ケース

年間保険料  1,016,000円

返戻率    10年目(満期)/98.4%

満期時には1000万円の退職金を支給します。

満期保険金の受け取りを会社に指定しているため、損金性は「1/2損金」となります。

そのため、一度会社へ資金が戻ります。

全額損金を希望する場合には、満期保険金の受け取りを従業員にしてください。

詳細は以下のページでご覧いただけます。