オペレーティングリースにおいて、匿名組合に出資することはどのような税制メリットがあるのでしょうか。
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オペレーティング・リースは、匿名組合に出資をするため、節税対策としての利点があるということを聞きました。
出資だと、税制面でどのような利点があるのでしょうか。
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「出資」の方法を取ることで、初年度から出資額の約50~80%を損金算入できるようになります。
オペレーティング・リースで扱われる航空機やタンカーは、減価償却資産です。
たとえばこれらを購入した場合、決算月の2ヶ月前に購入すると、初年度は2ヶ月分しか損金計上できなくなります。
しかし、「出資」という形を取ると、決算時期に関係なく初年度から大きい損金計上ができる利点があります。
オペレーティングリースは、3000万円から上限なく出資ができます。
また、支払いは、はじめの1回きりです。
継続支払いがなく大きな金額に対応でき、初年度から損金算入割合が大きい節税はなかなかありません。
上記の理由から、高額の決算対策には多く選ばれます。
当社ではこれまで4回の航空機と1回のタンカーオペレーティングリースへ投資してきました。当社の事例は以下からご覧いただけます。オペレーティング・リースが成立する理由
航空会社は、「航空機の購入」ではなく「リース」を選択することがあります。
リースを行うのは、匿名組合と言われる団体であり、匿名組合は事業主から出資を募って航空機やタンカー等を購入します。
航空会社は大きな初期投資の必要がなく、匿名組合はリース料を得て契約期間終了後、売却することで100%以上の資金を回収することができるようになっています。
3000万円以上の繰り延べをしたい場合は、オペレーティング・リースの活用をご検討ください。
このQ&Aの回答者
渡邊 崇甫税理士(元国税局調査官)
- これまでの経歴
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- 国税局 調査第一部 国際調査課
- 国税局 調査第一部 特別国税調査官
- 国税不服審判所(本部)
- 著書
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- ミス事例でわかる 法人税の実務ポイント新日本法規出版
- 業種別税務調査のポイント - 国税調査官の視点とアドバイス新日本法規出版
- 図解・詳解 組織再編税制清文社
このQ&Aの回答者

渡邊 崇甫税理士(元国税局調査官)
一般的な企業税務はもちろんのこと、国際税務、組織再編、金融取引等、税務上の取扱いが困難・複雑とされる分野についても実務ノウハウを蓄積。
- これまでの経歴
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- 国税局 調査第一部 国際調査課
- 国税局 調査第一部 特別国税調査官
- 国税不服審判所(本部)
- 著書
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- ミス事例でわかる 法人税の実務ポイント新日本法規出版
- 業種別税務調査のポイント - 国税調査官の視点とアドバイス新日本法規出版
- 図解・詳解 組織再編税制清文社