養老保険と終身保険の違いを教えてください。どちらが退職金準備に向いていますか?

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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従業員の退職金準備として、養老保険と終身保険のどちらに加入すべきか迷っています。それぞれの違いと、退職金準備に向いているのはどちらか教えてください。

どちらも退職金準備に活用できますが、仕組みと特徴が異なります。当社では両方に加入しており、それぞれの役割を使い分けています。

養老保険と終身保険の基本的な違い

比較項目養老保険終身保険
保険期間満期あり(払込期間終了時に返戻金)満期なし(一生涯保障が続く)
満期返戻金あり(払込期間終了時に受取)なし(解約時に解約返戻金)
死亡保険金ありあり
損金性1/2損金(受取人が会社の場合)商品により異なる
退職金の受取タイミング満期時または解約時解約時(退職時期に合わせて解約)
資産形成満期返戻率が高い設計が多い長期保有で解約返戻金が増加

養老保険の特徴

養老保険は「払込期間が終了したら満期返戻金を受け取れる」という設計です。あらかじめ退職時期に合わせて払込期間を設定することで、退職のタイミングに合わせて資金を回収できます。

返戻率が高い設計になっているものが多く、当社の1回目(ドル建て・23年)は返戻率119.56%、2回目(円建て・10年)は98.4%です。

満期が明確なため「いつ資金が戻るか」の見通しが立てやすい点が特徴です。

終身保険の特徴

終身保険は満期がなく、保険料を払い込んだ後も保障が一生涯続きます。退職金として活用する場合は、退職時期に合わせて解約し、解約返戻金を退職金の原資にします。

長期保有するほど解約返戻金が増加する設計になっているものが多く、退職時期が明確でない場合や、より長期的な資産形成を目的とする場合に向いています。

当社が両方に加入した理由

当社では2015年に終身保険2本・養老保険2本(ドル建て・円建て)に加入しました。

同じ従業員の退職金準備として、あえて異なる性格の保険を組み合わせた理由は以下のとおりです。

  • 養老保険:満期が明確で資金回収のタイミングを設計しやすい
  • 終身保険:退職時期が多少前後しても柔軟に対応できる
  • ドル建て・円建て:通貨リスクの分散

「1つの保険に集中するのではなく、異なる特性の保険を組み合わせてリスクを分散する」という考え方が、当社の保険設計の基本姿勢です。

退職金準備としてどちらが向いているか

どちらが向いているかは、以下の状況によって異なります。

状況向いている保険
退職時期が明確に決まっている養老保険
退職時期が未定・変わる可能性がある終身保険
早期に資金を回収したい養老保険(短期払込)
長期的に返戻金を増やしたい終身保険
通貨分散も同時に図りたいドル建て養老保険
両方のリスクを抑えたい組み合わせ

まとめ

養老保険と終身保険はどちらも退職金準備に活用できますが、「満期が明確か・退職時期に合わせた柔軟性があるか」という点で異なります。

当社の経験では、どちらか一方に絞るのではなく、異なる特性の保険を組み合わせることでリスクを分散しながら退職金準備を進めることが有効だと感じています。

当社の養老保険・終身保険加入の体験談は以下のリンクからご覧いただけます。

ご質問やご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。