保険に加入したとしても、返戻金の使いみちがなければ加入すべきではないのでしょうか。

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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保険会社に逓増定期保険を勧められています。

加入から6年目~10年目に96%以上の返戻金があるようですが、特に使い途が思い当たりません。

使い途がない場合は、加入すべきではないのでしょうか。

おっしゃるように、使い途がなければ節税にならないので加入すべきではありません。

しかし、現時点で思いつかなくても大丈夫です。

保険の「失効」機能を使うことで、使い途ができるまで返戻金を留保しておくことができます。

「失効」機能とは

以下は、失効機能の手順です。

  • 返戻率のピークを過ぎると返戻率は下がっていく
  • 返戻率がピーク時に保険料の支払いをやめる
  • 保険会社は「継続の意思がない」と判断し、契約の失効手続きに移行する
  • 契約の失効により保障は消滅するが、解約返戻金を受け取る権利は残る
  • 返金要求をするまで保険会社に返戻金を保留できる

逓増定期保険ではありませんが、長期平準定期保険で失効機能を活用したクライアントの事例を以下よりご覧いただけます。

※この機能は逓増定期保険でも活用できます。

なお、保険会社によって返金要求の期間に制限がある場合がありますので、加入時に確認することが必要です。

期間に制限のない保険会社もご紹介できますので、ご検討中の方はご相談ください。