旅費規程を導入すると、年間でどのくらいの節税になりますか?

渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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旅費規程の導入を検討しています。毎月出張が数回ある場合、年間でどのくらいの節税効果が見込めるか、具体的な数字で教えてください。
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月4回の出張・日当3,000円の場合、年間約14万円が経費計上、個人には非課税で支給でき、所得税・住民税の合算税率30%なら約4.2万円の節税になります。
旅費規程の節税効果の仕組み
旅費規程で支給される日当は「非課税所得」です。 同額を役員報酬として受け取れば所得税・住民税がかかりますが、日当として受け取れば所得税・住民税がかかりません。
- 月4回出張・日当3,000円のケース(年間試算)
項目 金額 月間日当支給額 3,000円 × 4回 = 12,000円 年間日当支給額 12,000円 × 12ヶ月 = 144,000円 法人の損金算入額 144,000円 個人の非課税受取額 144,000円 - 法人税(税率34%)所得税・住民税(税率30%の場合)の節税効果
効果 金額 法人税の節税(税率34%) 約48,900円 個人の所得税・住民税の節税(税率30%) 約43,200円 合計節税効果 約92,100円/年 出張回数が多いほど効果は大きくなる
月10回出張・日当5,000円の場合、年間60万円の日当支給が可能になります。法人税・所得税・住民税との合計で、年間約38.4万円の節税効果が見込めます。
60万円×34%(法人税)+60万×30%(所得税・住民税)=38.4万円
まとめ
旅費規程は、個人側の所得税・住民税を合法的に軽減できる、費用対効果の高い節税手段です。出張の実態に即した日当額を規程に定め、適切に運用することが、税務調査でも認められるための前提条件となります。
ただし、日当の金額設定が同業他社・同規模企業と比較して著しく高額な場合は「過大」と判断されるリスクがあるため、相場感を踏まえた設計が重要です。
当社でも旅費規程を実際に導入しています。
ご質問やご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
