旅費規程の日当は、海外出張でも非課税になりますか?

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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海外出張が多い業種です。旅費規程による日当の非課税は、国内出張だけでなく海外出張でも適用されるのでしょうか。また、海外の場合は金額設定に違いがありますか?

海外出張の日当も非課税として支給できます。国内より高い金額設定が可能であり、渡航先の国・地域によって差をつけることも可能です。

海外出張は国内より生活費・移動コストが高いため、国内出張より高い日当設定が合理的と認められます。

海外出張日当の目安

渡航先日当の目安
アジア(中国・韓国・東南アジア等)5,000円〜10,000円
北米・欧州10,000円〜20,000円
その他(中東・アフリカ等)8,000円〜15,000円

上記はあくまで目安です。国税庁が定める「海外渡航費の取扱いについて」※の通達や外務省の在外公館の基準、同規模・同業他社の規程事例なども参考にした上で設定することをおすすめします。

海外渡航費の取扱いについて(法令解釈通達)

規定に盛り込む際のポイント

  • 渡航先を地域・国別にグループ分けして日当を設定する
  • 移動日(搭乗日)の日当をどう扱うか明記する
  • 現地通貨建てか円建てかを明確にする

海外出張が多い場合の節税効果

 月1回・5泊の海外出張で日当15,000円を設定した場合:

  • 15,000円 × 5日 × 12回 = 年間90万円の非課税支給

この90万円がそのまま法人の損金になり、個人には非課税で支給されます。 出張の多い経営者にとって、旅費規程は最も費用対効果の高い節税手段の一つです。

この90万円が役員個人にとって非課税で受け取れる所得となります。仮に所得税・住民税の合算税率が30%であれば約27万円、社会保険料の軽減効果(目安15%)を含めると年間約40万円超の節税効果が見込めます。

出張の多い経営者にとって、旅費規程は最も費用対効果の高い節税手段の一つです。

まとめ

海外出張の日当も国内と同様に非課税として支給でき、渡航先の物価や移動コストに応じて国内より高い金額設定が認められています。

地域別のグループ分け・移動日の扱い・通貨建ての明記など、規程に盛り込む項目を整備しておくことが税務調査での安全性を高めます。

また当社でも旅費規程を実際に導入しています。

ご質問やご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。