IT企業が不動産投資を行うメリットは何ですか?

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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当社もIT関連ですが、本業と無関係な不動産を持つ意味が分かりません。キャッシュを寝かせるよりも、広告費や採用費に回したほうが効率が良い気がするのですが、御社が不動産投資にこだわる最大の理由を教えてください。

最大の理由は「IT企業の致命的な弱点である『PL(損益計算書)経営の不安定さ』を、不動産で『BS(貸借対照表)経営』へと転換し、組織を強くするため」です。

「サーバーが止まっても給与を払える」という絶対的な安心感

IT企業は、サイバー攻撃、システム障害、プラットフォームの規約変更など、本業が「一瞬でゼロ」になるリスクを常に孕んでいます。

「もし明日、全てのサーバーが止まっても、従業員に月30万円ずつ、一生給与を払い続けられるか?」と自問自答した結果、辿り着いたのが不動産でした。

2011年から10年かけて8物件、3億6,430万円を投じ、現在は本業に関係なく月額100万円が入る仕組みを構築しました。この「絶対的な裏付け」があるからこそ、本業で大胆な投資や挑戦ができるようになります。

採用と定着に効く「実体のある福利厚生」

IT業界の人材獲得競争は激化しています。目に見えない「ストックオプション」や「自由な社風」も魅力ですが、当社は「駅直結のタワーマンションを社宅として提供する」「眺望の良い一等地の物件を事務所にする」といった、目に見える形での投資を行いました。

「この会社は、これだけの資産を背景に従業員を守っている」という実体は、従業員とその家族に大きな安心感を与え、結果として離職率の低下と高いパフォーマンスに繋がっています。

「信用格付け」の向上

無形資産が中心のIT企業は、金融機関からの評価が安定しにくい傾向があります。 「駅直結・一等地」の物件を法人で保有することは、金融機関に対して極めて高い信用担保となります。

これにより、仮に設備投資や新規事業を立ち上げる際、非常に有利な条件で融資を受けられる体質(BS)が作られました。

まとめ

不動産という「収益を生む資産」に置き換え、「何があっても会社と従業員が潰れない状態」を作ること。それが、IT経営における不動産投資の本質的なメリットだと確信しています。

当社の具体的なポートフォリオと、IT企業ならではの出口戦略については、以下のページをご覧ください。

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