オペレーティングリースの満期時(解約時)には、どのような処理が必要ですか?

渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
- 詳しいプロフィール
公開日:
-
オペレーティングリースへの出資を検討しています。「利益の繰り延べ」と聞いていますが、リース期間が終了した際には税金がかかるのでしょうか。どのような処理が必要ですか?
-
リース期間終了時に出資金の回収額が益金として発生します。この益金を同じ期の損金と相殺する出口戦略が重要です。
満期時に何が起きるか
リース期間が終了すると、匿名組合がリース対象資産(航空機・タンカー等)を売却し、その売却代金が出資者へ分配されます。この受取額は一般的に益金として計上されます。実際の金額はリース条件・売却時の市場価格によって異なります。
初年度に計上した損金との関係
タイミング 税務上の扱い 出資時(初年度) 出資額の大部分が損金算入される設計になっているものが多い リース期間中 残額を数年にわたり損金算入し、全額損金となる場合が多い 満期時(資産売却) 回収額が益金として計上されるのが一般的 実際の損金・益金の金額や時期は、個別の契約内容によって異なります。加入前に顧問税理士と確認することをおすすめします。
出口戦略が重要になる理由
満期時に益金だけが発生すると、その年度の法人税が増加します。これを避けるために、益金の発生時期に合わせて損金を準備しておくことが重要です。実務上は以下のような手段が検討されます。
- 役員退職金の支払い
- 新たなオペレーティングリースへの出資(乗り換え)
- 新たな設備投資
リース期間は10年前後が多い
出資から回収まで10〜12年かかるケースが多いため、その間に退職予定や大きな設備投資が見込まれる場合は、タイミングを合わせた設計が有効です。
逆に言えば、出口の見通しが立っていない段階での出資は、満期時に想定外の税負担を招く可能性があります。
まとめ
オペレーティングリースは「繰り延べ」の仕組みである以上、出口での益金発生は避けられません。購入時の損金効果だけでなく、満期時にどう益金を吸収するかまでを含めて設計することが、最終的な効果を左右します。
当社が実際に経験した体験談は以下のリンクからご覧いただけます。
現在の利益規模・決算時期・退職や設備投資の見通しなどを共有いただければ、実務上どのような考え方になるかをご案内しています。詳しい内容はお問い合わせください。
