海外法人の設立:節税対策ドキュメント

海外法人の設立

日本の法人税率は30%で、世界的に見ても高い水準です。

それに対して、海外には無税や低税率の国・地域が多くありますので、そこに海外法人を設立しその会社と国際取引を行うことで、税制メリットを受けることができます。

海外法人が得た利益は現地の法人税率が適用されるため、日本よりも法人税が安くなる仕組みです。

海外法人を設立するのに有名な地域で言えば、カリブ海のケイマン諸島や香港、シンガポールなどが軽課税国となります。
ケイマン諸島は無税、香港では16.5%、シンガポールは17%といずれも日本より軽い法人税率です。

このような国や地域をタックスヘイブン(租税回避地)と言います。

タックスヘイブンの多くは自国の産業がないため、海外から資本を引き入れる手段として税金の引き下げを行っているのです。

タックスヘイブン対策税制

しかし、税負担の軽い海外に税収が移動すれば、当然日本の税収は減ります。

それを防ぐため、日本でも主要各国と同様にタックスヘイブン対策税制が整備されました。

タックスヘイブン対策税制は、低税率国にペーパーカンパニーを作ることによる課税逃れを防止する制度です。

法人税がゼロまたは税率が20%未満である外国の子会社等を対象としており、この税制が適用されると、海外の子会社の利益がすべて国内の親会社に合算して課税されます。

つまり、日本と海外で二重に課税されることになるのです。

海外法人が負担する税金を日本の税額から控除することはできますが、結果的に税制メリットはなく、海外法人の設立費用がかかっただけになってしまいます。

しかし、子会社がペーパーカンパニーではなく、現地において独立企業としての実体を備え、かつ事業活動を行うことに十分な合理性があると認められた場合には、タックスヘイブン対策税制は適用されません。

適用除外要件には、事業基準や事業を行うための事務所・固定資産を有しているか等の実体基準、運営、管理がきちんと行われているかなどが問われます。

移転価格税制

現地法人との国際取引においては、タックスヘイブン対策税制のほかに移転価格税制というルールが存在します。

移転価格税制は、関連会社間での自由な利益移転を防ぐ目的で作られた制度です。

直接取引した場合

国内会社A社の100万円の商品

販売会社B社に150万円で売却

国内会社A社の利益:50万円

海外子会社を挟む場合

国内会社A社の100万円の商品

海外子会社A'社に100万円で売却

販売会社B社に150万円で売却

国内会社A社の利益:0円
海外子会社A'社の利益:50万円

上記2例では、国内会社A社と海外子会社A'社は同じグループ会社ですので、どちらの利益になってもグループ内の利益が50万円であることに変わりありません。

しかし、A社とA'社は税金を納める国が違うため、A'社の方が税率が低くなります。

B社と直接取引した場合、法人税を30%とすると、税金は15万円。

一方、海外子会社を挟んだ場合、海外子会社A'社が税率17%のシンガポールにあれば8.5万円、16%の香港にあれば8万円まで圧縮されます。

A'社はA社の子会社ですので、自由に価格を設定でき、いくらでも利益移転ができてしまいます。

これを防ぐ税制が、価格移転税制です。

取引が妥当な価格で行われているかが問われ、B社との直接取引で150万円で販売している商品であれば、A'社にも150万円で販売したものとして課税所得金額が計算されます。

実際に海外法人を設立するには

他にも租税回避を防止するために、さまざまなルールがあります。

しかし、その中には形式的な要素も多く、「租税回避目的かどうか」「取引においての妥当な金額はいくらか」を判断するのは困難です。

租税回避目的のみで海外法人を設立するのはお薦めできませんが、節税効果は大きいので、海外で事業活動を考えているなら一考の価値はあります。

実際に海外法人を検討されるなら、専門家を通して設立・運営することが重要。

当社が紹介する海外法人設立会社は本拠地が香港にあり、香港法人に強い会社です。
香港の法人設立をご検討の方、もしくはその他、海外法人設立で節税をご検討の方はご相談ください。