退職時期がずれ、保険の返戻金をピーク時期で受け取れなくなります。なにか方法はありませんか。

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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返戻率のピーク時期が65歳、返戻率が90%の全損保険へ加入しました。

ところが、退職時期が1年〜3年ずれることになりそうです。

65歳以降は返戻率は下がります。何かできる対策はありませんでしょうか。

以下2つの方法をご紹介します。

  1. 保険の「失効」機能の活用
  2. 解約返戻金を短期繰り延べ商品へ投資

1、保険の「失効」機能の活用

現在加入中の保険が「失効」機能を使えるかどうか、まずご確認されることをおすすめします。

「失効」機能は、保険料の支払いを止めて契約を失効させるものです。

保険料の支払いを止めた時点で保障はなくなりますが、返戻率は失効時点で止まったまま下がりません。

当社では、保険料が全額損金になる保険をはじめ逓増定期保険、長期平準定期保険、養老保険などに加入経験があります。

以下、当社が加入時に保険担当者よりアドバイスをしていただいたお話をお伝えします。

当社の加入目的は、万一の事態に備えた売上保証を作るためでした。

もし、そのような事態が起きても保険を解約することで事業を継続できると考え、それぞれ中長期先に返戻率のピークがくる保険に加入し、売上の柱を作りました。

事業が順調に進んでいるかぎり、解約返戻金の使い道はないなかで、保険担当者からは「返戻金のピーク時期を迎える頃に使い道がなくても、失効機能を使うことで必要なときまで繰り延べができるようになる」というアドバイスがあり加入をしました。

結果的には、これから先の不安がない状況を作ることができました。

そのため、保険は役割を果たしたため、失効による据え置きの必要性がなくなり、解約を選びましたが、このようにピーク時期を超えても保険料の支払いを止めることでピーク時の返戻金を必要になるまで保険会社に据え置きできるようになります。

なお、この機能は保険会社によって取扱い方が異なります。

失効ができないケースもありますので、一度ご確認していただくことをおすすめします。

2、解約返戻金を原資に短期繰り延べ商品へ投資する

保険を解約して、退職金の時期まで繰り延べできる商品に投資する方法があります。

1年から3年の繰り延べであれば、当社が経験した「ドローンレンタル事業」はいかがでしょうか。

当社がこの商品へ投資した理由は「単年で投資金額が即時償却」「1年で全額回収できる」点からです。

3年の繰り延べが必要であれば、1年で回収した資金をさらに1年、2年再投資することで繰り延べが実現します。

以下のページより、当社が投資をした事例をご覧いただけます。