減価償却資産を購入した場合、期中のどのタイミングで損金にできますか?

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渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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決算が近づいてから設備を購入した場合、その年度の減価償却費はどうなりますか。たとえば決算月である3月に購入した場合、1年分を損金にできるのでしょうか。

法人は「使用開始月から決算月まで」の月数分だけ減価償却できます。決算月に購入しても1ヶ月分のみです。

月割り計算が原則

法人が期中に減価償却資産を取得した場合、その事業年度内に使用した月数分だけ減価償却費を計上できます。

当期の減価償却費 = 年間償却額 × 使用月数 ÷ 12

具体的な計算例(3月決算法人・取得価額600万円・耐用年数6年の場合)

購入時期当期に損金算入できる月数当期の損金額
4月(期首)12か月100万円
10月(期中)6か月50万円
3月(決算月)1か月約8.3万円

決算直前の購入は節税効果が限定的

決算月に購入しても当期に損金算入できるのはわずか1ヶ月分です。 翌期以降に繰り越されるため、「決算対策として今すぐ買う」という判断には注意が必要です。

決算直前に損金を大きく計上したい場合は

少額減価償却資産(30万円未満)や中小企業経営強化税制の対象資産など、全額を当期に損金算入できる資産を選ぶことが選択肢のひとつになります。

まとめ

法人が期中に減価償却資産を購入した場合、損金算入できるのは使用開始月から決算月までの月数分に限られます。決算月に購入しても当期に損金算入できるのは1ヶ月分のみのため、「決算直前に買えば節税になる」という判断は原則として成り立ちません。

設備投資の節税効果を最大化するには、購入タイミングを早める・即時償却が使える対象資産を選ぶ・複数年の利益見込みを踏まえて計画するという3つの視点で設計することが重要です。

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