法人の役員が使える「所得控除」にはどのようなものがありますか?

渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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公開日:
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会社を経営しており、役員報酬をもらっています。個人の所得税を減らすために使える「所得控除」の種類を教えてください。会社員と同じ控除が使えるのでしょうか。
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役員も会社員と同様の所得控除が使えます。さらに小規模企業共済など、経営者ならではの控除も活用できます。
所得控除の種類と概要
控除の種類 控除額の目安 特徴 給与所得控除 最大195万円 役員報酬に自動適用 小規模企業共済等掛金控除 最大84万円 経営者ならではの控除 生命保険料控除 最大12万円 個人保険で適用 社会保険料控除 支払い額全額 健康保険等 配偶者控除 最大38万円 配偶者の収入次第 扶養控除 38万円〜63万円/人 子・親の扶養状況次第 iDeCo(個人型確定拠出年金) 掛金全額 加入条件により上限が異なる 医療費控除 10万円超の医療費 家族分も合算可 寄付金控除(ふるさと納税) 寄付額−2,000円 返礼品も受け取れる 経営者が特に確認しておきたい3つの控除
① 小規模企業共済等掛金控除:
掛金の全額が所得控除になる制度で、年間最大84万円を控除できます。経営者個人の所得税負担を抑えながら、将来の退職金原資を積み立てられる点が特徴です。役員報酬が高く税率が高い経営者ほど効果が大きくなります。
② iDeCo(個人型確定拠出年金):
掛金が全額所得控除になる私的年金制度です。拠出できる上限額は役員の立場や企業年金の有無によって異なるため、加入前に確認が必要です。60歳以降に受け取れる老後資金の準備としても活用されています。
③ ふるさと納税(寄付金控除):
年収に応じた上限額の範囲内であれば、2,000円の自己負担で寄付額の全額が控除されます。返礼品も受け取れるため実質的な節約にもなります。上限額は年収・家族構成によって異なります。
まとめ
役員は会社員と同様の所得控除に加え、小規模企業共済といった経営者ならではの控除も活用できます。これらを組み合わせることで、個人の所得税負担を抑えながら将来の資金準備を進めることができます。どの控除をどの順番で活用するかは、役員報酬の水準・家族構成・退職時期などによって異なります。
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