社宅制度は従業員にも適用できますか?従業員社宅の節税効果を教えてください。

渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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役員だけでなく、従業員にも社宅制度を導入したいと考えています。従業員向けの社宅も同様に節税効果がありますか。また、役員社宅と異なる点があれば教えてください。
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従業員社宅も導入できます。会社が支払う家賃は全額損金になり、採用・定着率向上の効果もあります。
役員社宅との主な違い
比較項目 役員社宅 従業員社宅 賃貸料相当額の計算 固定資産税課税標準額で計算(やや複雑) 同様に固定資産税課税標準額で計算。実務上は家賃の50%超を徴収するケースが多い 節税効果 賃貸料相当額(実際の家賃の10〜20%程度)を除いた金額を損金化できる(小規模住宅の場合) 会社負担分(50%超)が全額損金 効果 経営者の手取り改善 採用競争力の向上・定着率改善 従業員社宅の給与課税を避ける条件
従業員社宅の賃貸料相当額も、役員の小規模住宅と同様に固定資産税課税標準額をもとに計算した金額が正式な基準です。ただし実務上は計算が煩雑なため、会社が支払う家賃の50%超を従業員から徴収することで給与課税を避けるケースが多く見られます。正確な賃貸料相当額は専門家への確認をお勧めします。
例)月15万円の物件を社宅にする場合
項目 金額 会社が支払う家賃 15万円(全額損金) 従業員の負担(50%) 7.5万円 会社の実質負担(損金) 7.5万円 従業員への給与課税 なし まとめ
従業員社宅は、会社が支払う家賃を損金にしながら従業員の実質的な手取りを増やせる制度です。役員社宅と同様の仕組みで導入でき、採用競争力の向上・定着率改善という人材戦略上の効果も期待できます。
節税効果と人材戦略を同時に実現できる点で、特に採用に力を入れている段階の会社にとって有効な制度です。ただし賃貸料相当額の設定を誤ると給与課税のリスクがあるため、導入前に正確な計算を行うことが重要です。
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