会社が購入した物件を社宅にすることはできますか?賃貸物件との違いも教えてください。

渡邊 崇甫税理士(元国税局 調査官)
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役員社宅として、賃貸物件ではなく会社名義で不動産を購入することを検討しています。購入した物件を社宅にすることはできるのでしょうか。賃貸物件を社宅にする場合との違いも教えてください。
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会社が購入した物件を社宅にすることも可能です。購入の場合は減価償却・ローン利息も損金になるため、賃貸よりも節税の選択肢が広がります。この場合も賃貸社宅と同様に、役員から賃貸料相当額を徴収する必要があります。
なお、自社所有物件の賃貸料相当額は賃貸物件の場合と計算方法が異なります。一般住宅の場合は「(建物の課税標準額×10〜12%+敷地の課税標準額×6%)÷12」が参考となる計算式ですが、物件の状況によって異なるため、実際の賃貸料相当額は顧問税理士に確認することをおすすめします。
賃貸社宅 vs 購入社宅の比較
比較項目 賃貸物件を社宅化 会社が購入して社宅化 損金になるもの 会社が支払う家賃 減価償却・固定資産税・ローン利息 初期費用 少ない:敷金、礼金 多い:購入費用 資産 残らない 残る 将来の売却益 なし 値上がり期待 手続き 比較的簡単 登記、ローン審査 購入社宅の節税効果の例
5,000万円の物件(建物3,000万円・土地2,000万円)を会社で購入した場合の損金の考え方:
- 建物の減価償却費:建物の減価償却費:RC造の場合、耐用年数をもとに毎年一定額を損金計上できます(実際の金額は物件・借入条件により異なります)
- ローンの利息:事業用ローンの利息部分が損金になります(借入額・金利により変動します)
- 固定資産税:全額損金
立地・将来性が合う物件であれば購入社宅も選択肢のひとつ
節税だけでなく資産形成にもなるため、収益不動産と社宅の両面で活用できる物件であれば、購入社宅は検討に値する選択肢のひとつです。
まとめ
会社が購入した物件を社宅にすることは可能で、減価償却・事業用ローン利息・固定資産税がすべて損金になるため、賃貸社宅より節税の選択肢が広がります。また資産として残るため、将来の売却益も期待できます。
一方で初期費用が大きく、事業用ローンの審査・登記手続きなど賃貸より手続きが複雑になります。節税効果だけでなく、物件の立地・将来性・会社のキャッシュフローを総合的に判断した上で検討することが重要です。
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