第71回他業種の利益率を知る(つづき)

前回のブログでは、サクセスフューチャーの利益率と一般的な他業種の利益率を比較しようとしました。

しかし、業種ごとの粗利率である売上総利益率のデータはあまりでてこず、その疑問を社長に投げかけてみました。

すると、「粗利率は、業種でもばらつきがあるため一概には言えない」とのことでした。

その上で「しかし、いろいろな会社を見て、売上のしくみを見抜けるようになる力は必要」と言われました。

売値がいくらで、それを売るためにはどんな経費がどのくらいかかっているかを考えることで、そのモノを売るのに、どれだけ付加価値をつけているのかが見えてくるという話でした。

また、売上原価について、それは商品の仕入れにかかる費用や製造にかかる費用のことですが、サクセスフューチャーのような情報を扱う事業の場合、一般的にサーバー代等の通信費を売上原価を考えるということを聞きました。

改めて、通信費を原価として売上総利益率を算出しなおしたところ、粗利率は前回のブログで書いた99.9%から98%となりました。

引き続き調べていくと、経済産業省による業種別に売上総利益率と営業利益率に関する統計資料を見つけました。

以下、資料から導き出した結果を書いていきます。

平成30年企業活動基本調査速報(平成29年度実績)


業種売上総利益率営業利益率
製造業18.75%
5.32%
電気・ガス業
17.84%
5.45%
情報通信業34.59%
9.39%
卸売業13.69%
2.49%
小売業34.04%
3.80%
クレジットカード業、割賦金融業
95.49%
10.81%
物品賃貸業22.42%
4.04%
飲食サービス業46.41%
3.53%
生活関連サービス業、娯楽業49.63%
10.31%
卸売業は売上総利益率および営業利益率ともに低い業種でした。

理由は、商品を小売業者へ流すため、付加価値を加えるようなものではないからと考えます。

また、小売業や飲食サービス業は、粗利率が高い一方で、営業利益率が低いです。

それは、販売コストとして人件費や店舗費用などがかかる理由から。

クレジットカード業、割賦金融業については、売上総利益率は非常に高かったです。

業界の中でも審査、カード発行、決済機能の提供、加盟店管理会社など役割ごとに業者が分かれているそうです。

これだけ高い粗利率の一方で営業利益率が低くなる理由は、人件費、広告宣伝費、通信費等が大きなコストでした。

これらからも、利益率を意識する上で重要な要素は、あらゆる観点からいろいろあることを感じました。

  • 仕入れが安く済ませられれば、売上総利益率は高くなる。
  • サクセスフューチャーは仕入れがないため、売上総利益率が高い。

そのことばかりに目を向けていましたが、どれだけサービスに付加価値をつけて売上を増やせるかも重要な点になると考えました。

また、いくら売上総利益率を頑張って増やしても、必ず必要となる人件費やその他コストで、大きく営業利益が減少するのが大半の業種だということを理解しました。

売上を上げる上で、人件費は決して削ってはいけないところですが、営業コストの中でそれがもっとも大きな負担となるのも事実です。

それがITであれば、ページが従業員何人もの代わりになってくれるということに改めてIT事業の優位性を感じられました。

しかし、1つ忘れかけていたことがあります。サクセスフューチャーがそうであるように、営業利益率は節税の対策をしたあとによる数字の可能性もあります。

「利益率は、原価と人件費のみで考えてもいいくらい」と社長は言っていましたので、これらの数字は目安として、今後このようなことについてお話する機会があれば、原価と人件費から、企業の経営状況を見てみたいと思います。

次回、今回のブログでの気づきにもあった人件費について、サクセスフューチャーにおける実態を深掘りしていこうと思います。

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